円谷P

D

最後あたり、マイケルパートで涙があふれてくる謎の現象。感情を激しくゆすぶられる。
原因を考えるに、多分、過ぎ去ってしまったものへのノスタルジーかなあと思う。マイケルも去年死んだしな。
小学生のころ、毎年夏休みにはウルトラマンだかウルトラセブンの再放送があったんだよなあ。で、昼間預けられてた祖父母の家の、クーラーの効いた部屋で見てたんだ。


初音ミクという存在はなぜかその登場から強烈にノスタルジーを掻き立てるツールとして扱われていたように思う。「ハジメテノオト」が正にそんな曲だし、俺の好きな「初音ミクの消失」も、近い未来に初音ミクが流行から取り残されてアンインストールされちゃうっていう非道い歌だ。
ハイテクが醸し出す不思議と懐かしいイメージっていうのは、電脳コイルのテーマだな。


最新の科学が実現した最新流行のツールが、マドレーヌみたいな懐古機械ってのは妙な皮肉でサイバーパンク的かもしれない。よいよい。日本って国が古き良き時代の思い出を抱きしめながらずぶずぶと没落していく過程の感傷にも見えるが……まあ、ここまでくるとちょっと考えすぎですよね。